「嬉しかったのは、『今まで10年間、選挙に行ってなかったけど、今回あなたのために行ったわよ!』と言われたことでした」

「嬉しかったのは、『今まで10年間、選挙に行ってなかったけど、今回あなたのために行ったわよ!』と言われたことでした」

「駅立ちしても意味がない」。選挙に詳しい人達から忠告されましたが、貴志候補(当時)は、駅立ち中心に活動して、久喜市政史上最多の4,719票でトップ当選。当選までの道のりを伺いました。

インタビュー内容

    交差点立ち(左)、自転車遊説(右)

    27才、初出馬、トップ当選!

    まず自己紹介をお願いいたします。

    久喜市議会議員の貴志 信智、27歳です。政治家とは関係ない一般家庭で育った私ですが、政治を変えたい一心で、2014年4月20日の久喜市議選に初出馬、初当選させていただきました。

    政治が身近な環境にあったわけでもない貴志候補が、どういう経緯で出馬されることになったのでしょう。

    以前はそれほど政治に関心はなかったのですが、日々の生活を送る中で、政治の世界の新陳代謝の悪さ、それが原因となった政治家の年齢層の偏りが目に付くようになりました。
    「もっと若い政治家が出てくれば、若い世代の声を議会に届けられる。そうすれば、多様な世代の様々な声が反映された、より良い政治に変えられるはずだ。自分が“若い政治家”になって、政治を変えよう」
    次第にそう考えるようになり、会社を辞めて、衆議院議員の秘書に。政治の現場を経験した後、初出馬に至りました。

    愚直に「駅立ち・交差点立ち・自転車遊説」。1カ月後には「噂の人」に

    初めての選挙をどう戦おうと考えましたか。

    主に、駅立ち・交差点立ち、自転車遊説などを通じて、“若い力で政治を変える”と訴え、支援を得ようと考えました。「駅立ちしても意味がない」「交差点立ちは、やめた方がいい」と、選挙に詳しい方たちから言われましたが、私にはこの方法しかないと腹をくくりました。

    「駅立ちしても意味がない」「交差点立ちは、やめた方がいい」とは、どういうことでしょう。また、選挙に通じた人たちの反対意見があるにもかかわらず、なぜ、「この方法しかない」と思われましたか。

    市議選では、顔見知りの人を支援したり、町を挙げて特定の候補を応援したりする傾向が強い。だから、市議選は、固定票(※)が大半で、浮動票(※)はほとんどないと言われています。実際、地域の方々から「うちの町は、昔から○○さんを推しているから」「この町の市議は、□□さんだ」という話を、よく伺いました。
    駅立ちや交差点立ちは、浮動票を集めるための戦術の一つです。選挙通の皆さんは、浮動票がほとんどない市議選で、駅や交差点に立っても、大きな集票効果は期待できない、そんな活動は意味がない、やめた方がいいと指摘されたわけです。
    しかし、弱冠27歳で初出馬する私には、固定票につながるような支援者組織はない。それなら、たとえ難しくとも、浮動票を意識して活動した方が、当選の可能性が見えてくると考えたんです。

    ※浮動票:選挙において、特定の支持政党、または候補者を持たない有権者が投ずる票
    固定票:選挙において、特定の支持政党、または候補者を持ち、毎回その支持政党や候補者に投じるとみなされる票

    貴志候補は、みんなの党に所属されています。貴志候補の支援者組織はなかったということですが、党の地方組織を活用した支持集めについては、いかがでしたか。

    みんなの党は特定の団体や組合から支援を受けない政党で、いわゆる「固定票」を持ちません。その点で、そもそも浮動票に支えられている政党と言えるかもしれません。

    地域に深く根ざした後援組織がなくては、党の力を利用した支援者集めは難しいですね。固定票数で決まるという市議選に、なんの後ろ盾もなく飛び込むのは、小さくないハンデです。ハンデと言えば、出馬された選挙の直前に、当時のみんなの党代表が、借入金問題の責任を取って辞任しています。影響はありましたか。

    駅立ち中に、何度か厳しいご意見を頂戴しましたが、励ましの声も多く、党への期待は薄れていないと感じていました。

    なるほど。逆風下の初出馬になりましたね。

    ■ チラシを手にしてもらうことより、存在を認知してもらうことが大事

    さて、ここからは、駅立ち・交差点立ちといった政治活動(※)を具体的にどのように行い、支援に結びつけていったのかをお聞かせください。

    本人タスキで駅立ち

    選挙の約5カ月前にあたる2013年11月末頃には、秘書の仕事を辞め、政治活動を始めました。
    まず、政治活動の中心だった駅立ちは、5つの駅の12カ所~13カ所の出口を順に回って実施。平日は朝と夜の2回、週末は夕方から夜にかけて1回行いました。また、金曜・土曜には、午後9時から午前0時30分までの“終電立ち”を加えました。
    駅立ちでは、“本人タスキ”(※)をかけて、「おはようございます」「おかえりなさいませ」とごあいさつしながら、自分の政策と久喜が抱える問題について書いたチラシを手渡していきました。

    ※政治活動:政治上の目的をもって行われるいっさいの活動から、選挙運動にわたる行為を除いたもの。
    選挙運動:特定の選挙に、特定の候補者の当選をはかること又は当選させないことを目的に投票行為を勧めること。
    選挙運動は、公示日(告示日)に立候補の届け出をしてから投票日の前日までに限りすることができる。
    (出典:東京都選挙管理委員会ホームページ 選挙Q&A「選挙運動と政治活動」より一部抜粋)

    ※本人タスキ:政治活動用の「本人」と書かれたタスキ。公職選挙法では、実名入りのタスキは、告示日以降でなければ使用できない。本人タスキの使用で、多くのスタッフと活動中に誰が当事者か一目でわかるようになる。

    駅立ち中に、あいさつした人達の反応は、いかがでしたか。

    黙って足早に通り過ぎる方、あいさつを返してくださる方、目であいさつしてくださる方など、いろいろな反応がありました。チラシは、20人に1人ぐらいの割合で受け取ってもらえました。駅立ちが珍しいこともあって、不思議そうな表情を見せる方が多く、実際「何やってるの?」とよく聞かれました。物珍しさゆえか、駅立ち初日から用意したチラシ300枚ははけました。

    駅立ちが辛くなることはありましたか。

    ええ。時々ありました
    「チラシを手渡す右手は、手袋をしない。コートを脱ぎ、スーツ姿で駅立ち」と決めていたので、寒さが余計にこたえた。コートを着て、手袋をしたたままでは、チラシを差し出す相手の方に失礼な気がしたんです。このスタイルで朝5:30~8:30まで駅立ちすると、寒さで指が動かなくなり、駐輪場代の精算に使う100円玉が、財布から取り出せなくて困りました。
    駅立ちを始めた11月~12月はひとりで活動していたので、「朝から夜寝るまでひとり」。
    冬の朝、冷えきった体で、たったひとりで駅立ちしていると、辛いと感じる時がありました。
    ところが不思議なもので、そういう時は、なぜか市民の方から電話やメールをいただくんです。
    「チラシ、読んだよ。あなたのような人が、頑張んなきゃダメだ」
    こういう時のご支援は本当に嬉しく、ぐっと元気が出たものです。

    駅立ちを始めて間もないうちから、活動の手応えがあるんですね。

    はい。駅立ちがきっかけで、いろいろな出会いもありました。受験生らしい学生さんに「入試頑張ってね」と声を掛けていたところ、数日後に、お母さんが「声をかけてくれて、ありがとう」と、駅立ちしている私を訪ねてくださったことがありました。

    駅立ちは、市民と交流するいいチャンスです。ところで、人々の反応は、駅立ちする時間帯や曜日で異なるものですか。

    ええ。仕事を終えて帰宅する平日の夕方から夜にかけてや、金曜・土曜の午後9時以降は、リラックスされているせいか、皆さん私を受け入れてくださる感じで、非常に多くの方が話しかけてきてくれました。

    駅で出会う人達は、時間帯や曜日によって、どう変わりましたか。

    平日の朝と夜は、20代~60代の男性会社員中心、週末の午後から夜は、レジャーから帰ってくる方が中心で、子どもから高齢者まで、男女を問わず幅広い年齢層の方に出会えました。また、女性については、駅立ちより、土曜の夕方の「スーパー立ち」の方がより多くの方にごあいさつできました。

    駅立ちを行うにあたり、注意していた点はありましたか。

    まず、相手の方の気持ちや周囲の状況をよく考えて行動すること。
    近隣の方のご迷惑にならないよう、マイクは使わない、通行の邪魔になってはいけないので、大人数で駅立ちしない、チラシは無理に渡さない。
    ディズニーランドなどからのレジャー帰りには、誰しも夢の国の余韻に浸っていたいはず。レジャー帰りらしい方には、チラシを目の前に突き出して、現実に引き戻してしまわないよう、控えめに差し出す程度にしました。
    それから、笑顔と「ありがとうございました」。
    駅立ちで皆さんと触れ合える時間は1秒~2秒。大事なのは、チラシを手にしてもらうことより、私を覚えていただくこと。そのために、常に笑顔を心掛け、チラシを受け取ってくださった方には、「ありがとうございました」ときちんとお礼を言いました。

    「今の自分、他人からどう見えているんだろう?相当ヤバイ感じなんじゃ…」

    次に、交差点立ち、自転車遊説についてお聞かせください。

    交差点立ちでは、交差点に立って、「27才 市政へ!」と書いた旗を傍らに置き、行き交う車に向かって手を振りました。
    自転車遊説では、背中に「27才 市政へ!」の旗を背負い、腰にはポータブルスピーカーを巻きつけ、笑顔で手を振りながら、自転車で演説して回りました。
    正直に言って、交差点立ちや自転車遊説を始めた時は、「今の自分、他人からどう見えているんだろう?相当ヤバイ感じなんじゃ…」と思っていました。かなり心が鍛えられました(笑)。

    確かにインパクトのある政治活動です(笑)。町の人の反応はどうだったのでしょう。

    それが、どちらも良かったんです。
    交差点立ちは、普段から週末の反応が良くて、手を振り返してくれる方が多いのですが、特にすごかったのが大晦日。一年で一番テンションが上がる日だからか、非常に大勢の方がクラクションを鳴らしてくれたり、わざわざ窓を開けて声援を送ってくれたりしました。
    一方、自転車遊説中は、時々、訝しげな表情で見つめられたり、子供さんが「この人、何してるの?」とお母さんに尋ねている声を耳にしたりしましたが、多くの方は、表情からすると、「選挙に出る人なんだろう」と理解してくださったようでした。
    「頑張れ!」っていいながら、手を振り返してくれる方もいらっしゃいました。

    「仲間が増えて良かったね」

    先ほど「ひとり駅立ちだった」と伺いましたが、駅立ち以外の活動も、ずっとひとりで実施されたのですか。

    いいえ。政治活動を始めた11月~12月はひとりで活動していましたが、年明け頃から、自然にボランティアで力を貸してくれる方が集まりました。
    駅立ち、ツイッター、私が以前から参加していたボランティア活動などで知り合った仲間10人ぐらいが、ボランティアで力を尽くしてくれました。ユニークなのが、大学生スタッフの皆さん。政治家志望、学生芸人、サークル代表等々、バラエティに富んでいて非常に面白かったです。そのうちの一人は、政治活動のために、わざわざ髪を黒く染めてくれました。

    大学生スタッフの皆さんと

    個人戦から団体戦の段階に進まれました。スタッフを得たメリットを挙げるとしたらなんでしょう。

    まず、政治活動を効率的に行えるようになったこと。
    週末の駅立ちを3人体制にしたり、自転車遊説は「スタッフが話し、私は手を振る」役割分担スタイルにしたり、ポスティングはスタッフに任せたり…。チラシの配布やポスティングのスピードアップ、配布枚数が増加しました。
    それから、いっしょに活動していると、仲間に支えられているという心強さを実感できました。仲間ができて、パワーが倍増した感じ。スタッフと駅立ちしている時、市民の方から「仲間が増えて良かったね」と声をかけられたことがありました。本当にその通りです(笑)。
    また、私に力を貸してくれた皆さんは20代~80代と幅広い年齢層にわたっているので、いろいろな世代の意見が聞ける。これも大きなメリットです。選挙ポスターに使う私の顔写真について、年配のスタッフから「われわれの世代からすると、襟足が長過ぎる。だらしなく見える」との指摘があり、襟足を短めに整えた写真に変更したことがありました。

    「こんなに大勢の人が手を振るのを初めて見た」(ウグイス嬢)

    仲間を得て、一層政治活動に力が入ったことと思います。政治活動を2013年11月末に開始して、いつ頃から「貴志 信智」候補が有権者に浸透してきたと感じ始めましたか。

    年明けぐらいでしょうか。この頃から、駅立ちしていて「知り合いの○○さんから、あなたのことを聞いたわよ」「先日、スーパーでチラシ配っていたよね」と声をかけられるようになりました。駅立ちがきっかけで知り合った中学生、高校生からは「家で食事している時、貴志さんの話が出た」「うちの両親が貴志さんは『すごく頑張っている』と言ってた」と伝えてくれました。
    政治活動中に「『自転車に旗付けている人』よね」「『27才の人』でしょ?」「あれ?あなた『終電まで駅に立っている人』?」と言われることもありました。

    政治活動を始めてから、僅か1カ月余りで話題の人になりました。なぜ、こんなに速く噂されるようになったのでしょう。

    かなり目立ったし、見かけた人の記憶に残ったからだと思います。
    そもそも、当時、久喜市で、私以外に駅立ちや自転車遊説をしている人はいなかった。
    おまけに「本人タスキ」姿で終電まで駅にいたり、「背中に旗、腰にはスピーカー」で自転車に乗ったりと、一目見たら忘れられない出で立ち。しかも、駅、スーパー、交差点、町中と複数の場所に出没。こじんまりした地方都市の久喜市では、私の活動や存在は、めったにない面白いニュースだったから、話題になりやすかったと思います。
    それから敢えてもう1点、付け加えるとしたら、愚直に活動を続ける姿が人目を引いたのかもしれません。
    駅立ちも自転車遊説も周りの方の邪魔にならないようにしよう、そして、あいさつはさわやかにしようと気を配りました。そういう点も、噂になりやすかったのかもしれません。

    なるほど。その後、4月の選挙が近づくにつれ、周囲の反応はどう変化していきましたか。

    声を掛けられることはもちろん、「貴志さん」と名前を呼ばれることがどんどん増えていきました。
    選挙運動に入ってから驚いたのは、手を振ってくださる方の多さ。遊説中、選挙経験豊富なウグイス嬢から「こんなに大勢の人が手を振るのを、初めて見た」と言われました。

    有権者の間で、貴志候補の顔と名前が浸透したようです。勝利を予感させるエピソードですが、勝ち戦の予感から、陣営の気が緩み、落選に至る例は少なくありません。貴志候補の陣営はいかがでしたか。

    気が緩むことは、全くありませんでした。

    なぜ、全く気が緩まなかったんでしょう。

    危機感が非常に強かったからです。
    先程、触れたように、選挙の直前に、当時のみんなの党代表が辞任し、逆風下の出馬でした。
    私を確実に支持してくれる組織や団体はないし、話題になったり、手を振ってもらったりしても、私に投票していただけるとは限りません。当選するには、最後まで全力で戦うしかなかったんです。

    それでは、ボランティアスタッフの気が緩まなかった理由は、どのようにお考えですか。

    最後まで全力で戦い、燃え尽きた選挙戦最終日(写真右端)

    「最後まで全力で戦う」という私の考えが陣営全体に伝わっていたこと、いろいろなところから集まってきた人達でつくったチームだったことが、主な理由でしょうか。
    若い大学生、駅立ちで知り合った年配の男性、私が所属しているボランティアグループのメンバーなど、それぞれのスタッフとの出会いの場は様々。スタッフの年齢層も、20代~80代と幅広い。個性豊かな人達の集まりだったので、いい緊張感が最後まで保てたと思います。

    “公選ハガキは必ず手書き”。これが私のルール

    ご指摘されたように、話題になったり、手を振ってもらったりすることと、一票投じてもらうことは別問題。エールを送ってくれた有権者が、さらに一歩進んで投票を検討してくれるよう、何らかの働きかけが必要です。選挙運動で、どういった働きかけをされたのか、お聞かせください。

    公選ハガキには、必ずメッセージを手書きしました。
    メッセージはもちろん、住所も手書き。宛名シールは味気ないですから。

    電話作戦で、最後のひと押しはされましたか。

    いいえ。しませんでした。
    電話作戦は、有権者の方にあまりいい印象を与えないように感じたからです。
    私は、「こういうアプローチをされたら、相手はどう感じるか」をよく考えた上で、どういった政治活動、選挙運動をどのように実施するか決めていました。電話作戦は、電話を受ける側からすると、ほとんど見ず知らずの相手が、100%自分の都合で、いきなり電話をかけてきて「お願いします」と言う行為。拒絶される確率のほうが高いのではないでしょうか。ハガキなら、受け取った方のペースで、気が向いた時に目を通せます。

    ざっくりした要望を出しただけのホームページ。それでも、望んでいた形に仕上がってきた

    さて、ここからは選挙用品について伺います。選挙用品店は、どういう点を重視して選びましたか。

    スピード・デザイン・価格です。
    出馬すると忙しくて、とにかく時間がない。何事もスピーディーに対応して欲しい。
    一方で、デザインは妥協できない。
    私のように、若輩で、まだ地元での知名度が低い者にとっては、チラシやホームページは、私と地元の皆さんがつながるきっかけとなる貴重なツール。こうしたツールが、他の候補のものと比べて見劣りしてしまっては、勝ち目はありません。
    あとは価格。手頃なのがありがたい。

    それらの条件について、選挙用品ドットコムは、いかがでしたか。

    選挙用品ドットコムさんのホームページを拝見したところ、業界最速・最安値と謳われていたし、デザイン面もいけそうでした。何より選挙用品専門店だから、一括注文で手間が省けたり、セットで作るとお得になるのがいいと思いました。

    実際に選挙用品をオーダーされてみて、どうでしたか。

    制作経験に基づくアドバイスが、的確でした。
    最初に、選挙ポスターを作ってもらったんです。当初、自分の考えでは、ポスターにもっと文字を加える予定でした。ところが、選挙用品ドットコムさんから
    「ポスターは『読むものではなく見るもの』。
    歩いたり、車で移動したりしながら、ほんの数秒目をとめるだけのものです。ポスターに情報を詰め込み過ぎると、本来、有権者に覚えてもらわなければならない名前や顔が目立たなくなってしまいます」
    と注意されました。なるほどと思い、文字の追加はやめました。
    ポスターのデザインに合わせて他の選挙用品も制作してもらいました。私の周囲で大変評判が良かったのがホームページ。「かっこいい」と言われましたよ(笑)。(≫ きし 信智 公式ホームページ)
    ホームページに関しては、「イメージカラーは青・赤・白、キーワード『27才』を入れる、さわやかな感じにする」とかなりざっくりした要望を出しただけ。それでも、仕上がってきたホームページは、私の望んでいた形になっていました。
    それからリーフレットについては、有権者の方から
    「リーフレットはたくさんもらうけれど、貴志さんのが一番読みやすかった」
    と言われました。文字数は多い方ですが、レイアウトで読みやすくなっているのだと思います。

    対応スピードはいかがでしたか。

    速いです。
    選挙用品ドットコムさんは、公職選挙法に通じっていらっしゃるので、選挙用品についての決まりごとを、いちいち説明する時間と手間がかからない。その分、打ち合わせが早くすむ。一般の印刷屋さんなら、こうはいかないです。
    修正などへの対応もスピーディー。文字の大きさなどにこだわって、かなりあれこれ修正したのですが、一貫して迅速に対応してくれました。

    「今まで10年間、選挙に行ってなかったけど、今回あなたのために行ったわよ!」

    貴志候補は、2014年4月20日の久喜市議会議員選挙に、20年ぶりの20歳代の候補として初出馬、久喜市政史上最多得票数4,719票でトップ当選されました。
    「市議選には浮動票がほとんどない」「駅立ちしても意味がない」との声があった中でのトップ当選。ご自身は勝因をどう考えていますか。

    選挙が終わってから、「今まで10年間、選挙に行ってなかったけど、今回あなたのために行ったわよ!」と声を掛けられました。駅立ちで言葉を交わすようになった“やんちゃ系高校生”のお母さんも、「息子からあなたのことを聞いて、20年ぶりに選挙に行った」とおっしゃっていました。他にも、何人かの方から久しぶりに投票所に足を運んだと伺いました。
    多くの久喜市民の方は、ずっと政治への不満や、政治を変えたいという想いを抱えていたはず。でも、これまでは、想いの受け皿となる候補者が出てこなかった。今回の選挙では、駅立ちや自転車遊説などで私を身近に感じ、若さに可能性を見て、蓄積してきた想いを私に託してみようと思われた方が、少なからずいらっしゃったのかもしれません。

    市議選でも、候補者の主張が有権者の心に届けば、浮動票を集めて勝てるというところでしょうか。

    お金の使い方にメリハリをつければ、若い世代でも手の届く範囲で出馬できる

    この度の経験を踏まえ、貴志さんと同世代で出馬を考えている方にアドバイスをお願いいたします。

    後援組織を固め、組織票で当選する、いわゆる「ムラ選挙」の時代は終わったと感じています。若い世代への期待は大きく、私たちにとっての力強い追い風になっています。活動すれば、活動しただけの反応があります。自分の個性を見極め、それをどう打ち出すか考えて是非出馬してください。お金の使い方にメリハリをつければ、若い世代でも手の届く費用で政治活動、選挙運動を展開できます。

    「ずっと久喜市の皆さんにとって、顔の見える存在でありたい」

    最後に今後の目標をお聞かせください。

    「市民の皆さんにとって、顔の見える存在でありたい」

    久喜市の皆さんのご支援を受け、議席をいただきました。必ずご期待に添える活動をしてまいります。
    そして、これからずっと皆さんにとって、顔の見える、身近な存在でありたい。市民の方が何か困ったことがあった時、気軽に話を持ち込める相談相手のひとりでありたいと考えています。

    貴重なお話をありがとうございました。

    【編集後記】
    「ボランティアに来てくれた大学生のみんなには、私の政治活動とは関係なく、それぞれに街頭でマイクを握ってもらいました。 政治家を目指している学生には、辻立ちを練習する場を提供したかったし、政治家を目指していなくても、人前でマイクを握って話す経験は、就活に役立つはず。せっかく割いてくれた貴重な時間なんだから、普段は出来ないプラスアルファの経験をして欲しかった」(貴志候補)。
    このエピソードやインタビュー記事からも分かるように、貴志候補は、常に相手のメリットになるよう、相手が不快な気持ちにならないよう、よく考えて行動する「気配りの人」です。
    政治活動、選挙運動中の貴志候補の気配りが、『自転車に旗付けている人』に集まった関心を、「貴志 信智」候補への一票につなげていったように思います。
    駅立ちや自転車遊説ノウハウと合わせ、貴志候補の相手を思いやる姿勢も、学びたいところです。