「地盤も看板もない若者が、史上最年少当選した秘訣とは」

「地盤も看板もない若者が、史上最年少当選した秘訣とは」

史上最年少で当選を果たし、地域貢献と教育への信念を持ち、議員活動をする竹岡さん。地盤なし、看板なし、無所属、新人…。不安要素だらけの選挙戦を戦い、当選に至るまで、どのような選挙活動をされていたのでしょうか。25歳での当選の秘訣に迫ります。

インタビュー内容

    現在までのご経歴を教えてください。

    私は生まれも育ちも横須賀市です。母子家庭なのですが、地域の方々がわが子のように接してくださいました。もともと政治に興味があり、大学時代には学生団体を立ち上げたり、議員インターンシップを経験したりしました。大学卒業後、教材販売を中心とする民間の教育機関に入社しました。高校の担当者として、教材販売だけでなく、受験直前の高校生や、定期テスト対策、授業の受け方などの講演等、トータル的な支援をしていました。民間企業の会社員として教育に携わりましたが、自分自身が本当に関心を持つことは、地元に貢献することだと考え、2018年8月から政治活動を開始。25歳で迎える2019年4月の統一地方選挙で、地盤、看板もなく、無所属で3,760票を獲得し、史上最年少当選を果たしました。

    立候補の理由を詳しく教えてください。

    私は自治会の役員も務めた経験がありますが、自治会と学生団体での取り組みの中、地域の担い手が圧倒的に不足していることを痛感しました。もっともっと、若い力がこれからは大切だと、若い人が活躍していかないと、という、使命感がありました。なかでも地域貢献や政治は若い人が不足している領域のため、チャレンジしたいと思いました。また民間の教育機関で仕事をしていて、現場レベルで教育現場を変えることは難しいと感じたのも立候補した理由の一つです。制度面を変えるには、行政へ直接アプローチすることが必要と考え、立候補を決断しました。

    迷いはありませんでしたか。

    私には信念があり、立候補を決断したので、迷いはありませんでした。ただ、周囲をどうやって説得しようかという懸念はありました。

    どのように周囲の方を説得したのでしょうか。

    とにかく自分で選挙活動の準備をどんどん進め、街頭演説をするためのマイクを買ってきたり、タスキを注文したりと、「本気なんだな」と思ってもらえるようにしました。家族は私の性格をよく理解しているので「止めても無駄」という反応ですが、私が政治に関心があると思っていなかった仲間や上司は驚いていました。

    立候補を反対されませんでしたか。

    反対するなどの否定的な意見より、心配の声が多かったですね。私は25歳という若さで、無所属で、地盤もなく、鞄も持たないので、「本当に大丈夫か?」と。それでもチャレンジすることに対して、冷ややかな目線を向けられたこともありました。

    周囲に心配される中、どのように選挙活動を進めていったのでしょうか。

    とにかくどうやって勝ち抜くか、選挙対策会議で毎日のように考えました。地域貢献に絞ってアプローチすることと、25歳という若さ、フレッシュさを上手く活かせるよう、戦略を練りました。その結果、とにかく圧倒的な活動量で、ほかの陣営に負けないことを意識しました。準備期間は8か月。それほど長い準備期間はありませんでしたが、24時間をすべて大切にし、1時間でも活動量を増やせるよう、工夫しました。

    具体的に、選挙活動で重視したポイントは何ですか。

    例えば、朝だけではなく、朝、昼、夕と駅前に立って演説をするなど、色々な方に見ていただけるような活動を重視しました。あとは催しものや、地域で困りごとがあれば積極的にお手伝いすることも大切にしていました。「あの子そういえばあそこにいたな」と皆さまに思っていただけるよう、露出を増やすことに注力しました。また私は選挙期間中、選挙カーには乗らず、自転車やランニングで地域を回るなど、若さをアピールしながら選挙活動を行いました。

    選挙活動をサポートする方はいましたか。

    選挙対策会議は少人数制で、私の信念に心から共感してくれる、地元の同級生や、学生団体で一緒に活動していたメンバーなどが、集まってくれました。「若い力で頑張ろう」というのが、私たちのキーワードでした。彼らは自分自身のことをそっちのけにしてでも手伝ってくれる、新進気鋭の頼もしい存在です。

    サポートしてくださる方は増えていきましたか。

    いざ選挙に突入して、選挙中盤くらいに、私の活動を見てくださって「すごいな」と思ってくださり、有難いことに、見ている側ではなく、活動を支援する側に回ろうと、サポートしてくださる方が増えていきました。地域をランニングで回ってPRしたりしていたので、「この若者は何か面白いことをしているぞ」と興味を抱いてくださったようです。

    選挙用品ドットコムをご利用いただいた経緯は何でしたか。

    インターネットで選挙用品を探すうちに、グッズの幅広さや、選挙用品を扱うあらゆる会社があることを知りました。最終的にちゃんと信頼できる会社なのかどうかに注目し、まずは1種類のみ、最も信頼できそうな御社に依頼しました。お願いする中で担当の方が真摯に対応してくださり、コミュニケーションも円滑に取れ、期待していたものを提供していただけました。やはり信頼できる会社だと感じ、続けて発注することになりました。デザインやコンセプトは、私の希望やイメージが明確だったため、ラフ案をお送りし、それに専門的な目線でアドバイスをいただき、最終的なデザインを決定しました。

    これから選挙用品を準備する方に、アドバイスはありますか。

    選挙用品を使って自分を売り込むのは自分自身です。そのため一番伝えたいことが伝わるデザインや、グッズの種類を最も大切に考える必要があると思います。また、自分だけでなく、選挙用品ドットコムさんのような、専門家の意見も取り入れながらデザインを決めていくと、より理想に近づけるのではないでしょうか。

    票が伸びたなど、手ごたえを感じることはありましたか。

    今回はやはり、史上最年少での立候補というのが、私の分かりやすいセールスポイントでした。そのため自転車や走って町中を回り、地域の皆さまと触れ合う中で、たくさんの方から「そんなに若いんだから、当選しかない」「信じてやり続けろ」など、激励の声をいただく機会がたくさんありました。そのように、やれることを必死に積み重ねていったら、準備期間の8か月はあっという間に過ぎていきました。8か月間が長いとは、全く感じませんでした。私はペース配分を考えているようでは、だめだと思います。毎日120%以上の力を出して動き回ることが、圧倒的な活動量を生むのではないかと思います。

    反対に、何か失敗したことはありましたか。

    選挙対策会議のメンバーの中にも、選挙の経験者がいないため、何ごとも手探り状態で進めていました。そのためポスターを依頼するタイミング、ボランティアしてくださる人員の配置など、もう少し計画性をもってやったらよかった、と振り返って思うことはあります。

    これから政治家を志す、政治家志望の方に、メッセージをお願いします。

    前述の通り、政治や地域貢献をする地域の担い手に、若者がいないことに危機感を覚えています。今回私は25歳で当選しましたが、信念を持ち、活動量さえしっかりと確保できれば、若くして政治家になることは決して夢ではないと思います。若手の頃から政治家として活動していれば、後々政策的にも実行できる幅も広がるでしょう。若い方が政治家を志すことを、私は心から応援しています。

    お忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。

    【編集後記】
    無所属、初出馬、25歳。不安要素はありつつも迎えた今回の選挙では、思っていたより早く当選確実の知らせがあり、50人の立候補の中で、8位当選を果たされた竹岡さん。徹底した活動量に裏打ちされた露出度で、市民の方々の信頼を少しずつ獲得されたのが分かります。25歳にして、高く、熱い志を持つ竹岡さんの、誠実で情熱的な語り口からは、誰も成しえなかった何かを成し遂げてくれそうな、期待感を持ちました。今後の活躍に注目です。