松本国博(まつもと くにひろ)さんのご紹介
自己紹介をお願いいたします。
松本国博です。1970年(昭和45年)に、山形県酒田市で生まれました。東京農業大学を卒業後、農業に従事しておりました。農協の青年部委員長を三年間、酒田市の農業委員を三年間務めました。また、地元小学校のPTA会長も三年間務めておりました。
座右の銘を教えてください。
「太陽の昇る方向は変えられないが それ以外は変えられる」です。
農業に携わっていたことから、これを座右の銘としているのですが、「自然の摂理以外は、努力で何とかできる」という意味です。どんなに辛いことがあっても、自然の摂理のように変えられないものでなければ、努力することで変えられると心に留めております。
ありがとうございます。市議選への立候補の話を持ちかけられたのは、いつごろのことでしたか。
2017年1月、市議選の10ヶ月前ですね。誰かから立候補を持ちかけられたというわけではなく、自ら立候補を決断しました。
農業からの転身を決めた理由は?
立候補されたきっかけは?
酒田市を取り巻く課題は山積しており、「この状況をなんとかしないといけない」とずっと考えておりました。特に酒田市の人口減少は問題であり、県内でも人口減少率は高い状況です。2017年で10.5万人ほどですが10年後には9万人、20年後には7万人という予測も出ています。また、酒田市の公共施設やインフラの質・量といった点にも問題を抱えており、私の周りからも不満の声があがっています。このような状況から、地域や近くの皆さんの声を市政に届け、よりよい酒田市にしたいと考え、立候補を決意しました。農業目線の意見を市政へ届けるのはもちろん、さらに「県」「国」に届けるためには市議という立場が必要ではないか?と考えるようになりました。
市議選に立候補するにあたり、何か迷われたことはありましたか。?
一番迷ったのは、家族に迷惑、心配をかけるのではないかということです。
立候補にあたり、ご家族には相談されましたか。また周囲の反応はいかがでしたか。
実は、家族には相談していません。自分一人で考え抜いて立候補を決めたため、家族には相談というよりは、「立候補したい」とのお願いでした。
周囲の反応はどうでしたか。
家族は「本当に大丈夫なの?」と心配しながらも、応援してくれました。友人からは、「松本は、いつか立候補すると思っていたよ」と予想していた方が多かったです。地域の方は、「松本さん、がんばって!」と親身になって応援してくれました。
実際に選挙戦が始まってみて、どのようにお感じになりましたか。
選挙が始まる前までは、自分の中の問題として考えていました。しかし、いざ選挙が始まってわかったのは、自分の問題だけではなく、応援してくださるみなさまの立場も背負っていると気が付きました。これは選挙が始まってからは、日に日に感じていきました。
最初は数名の支援者しかいなかったが・・・
準備はいつごろから開始されましたか。
立候補を宣言したのは、選挙の約8ヶ月ほど前ですね。実際の準備は、後援会の設立や、リーフレット完成したのが約2ヶ月前でした。
サポートする方々はどのくらいいらっしゃいましたか。また、どのように増やしていきましたか。
最初は数名ほどでしたが、そのままでは少ないので、以前からお世話になっていた方々、1人1人に訪問しました。最終的には30名ほどの方にサポートいただけるようになりました。とにかくお会いできる方にはお会いし、ひたすら動き周り、「どぶ板」選挙そのものでした。
選挙用品はどのように揃えましたか。
誰かの後任候補でもなく、選挙事務局担当者もいなかったため、選挙用品ドットコムさんからアドバイスをいただきながら、購入させていただきました。選挙用品ドットコムさんを最初に知ったのは、インターネット検索でした。送っていただいた紙のカタログも見やすかったことが、選挙用品ドットコムさんに決めた要因の一つです。
選挙準備期間が短かったのですが、どんな用品も素早く手配いただいたおかげで当選に結びついたのだと感謝しております。電話対応も親切丁寧でした。初挑戦で、右も左もわからなかったので、大変ありがたかったです。悶々としている状況でしたので、素早い対応は、精神的にも助かりました。今回の選挙では、立看板・たすき・横断幕を購入しました。次回も「選挙用品ドットコム」さんから購入します。
選挙用品の役割や重要性はいかがでしょうか。
同じカラーリングで、同じフォントで統一性を持たせた方が、有権者の皆さんへ浸透すると思います。若さをアピールする色や、力強さをアピールする色などもあるので、自分のイメージに合った色やフォントを使うのがよいと思います。私の場合は、自分の好きな色をイメージカラーにしました。
選挙活動のポイントは?
主に、どのような選挙活動を行いましたか。
サポートしてくれる方から、本当に多くの方をご紹介していただきました。サポートいただいた方には、本当に感謝しています。ご紹介いただいた方には、1人1人、自らの「足」で訪問し、私の「思い」をお伝えさせていただきました。
選挙は長丁場ですから、ペース配分が必要だと思います。長丁場を闘い切る秘訣を、1つだけ教えてください。
スタートが遅かったので、いつもギリギリの行動でした。しかし、あまり早くから動き出すと「息切れ」しそうな気もします。ですので、選挙戦前半は、周りの動きをあまり気にせず、自分の気分でペースを考えても良いと思います。
なおこれは重要なポイントですが、印刷物は早めの発注が良いです。私の場合は、近くに良い印刷屋さんがいて助かりました。急な製作に応じていただけただけではなく、レイアウトのセンスも良かったです。
選挙中、辛かったこと、トラブルなどあれば、教えてください。
今回の市議選では、突然、前の週に「衆議員選挙」が開催されたので、市議選が「日程変更になるかも」などの不安がありました。また初めて立候補する方は、みな同じ悩みかと思いますが、「当選するだろうか?」「お金は足りるだろうか?」といった不安もありました。私の場合は、市政を良くしたいと思う「精神力」で悩みを振り切りました。
またトラブルではないのですが、個人演説会で役割分担をしているつもりでしたが、いざ始まってみると、「誰が司会だ?」、「誰が挨拶するのか?」といったドタバタ状態で、まさに手作り選挙でした。
当選確実の知らせを、どこで、どのような方々と一緒に聞きましたか。
選挙事務所で支援者のみなさんと聞きました。今回の選挙は、前回よりも立候補者が多かったためか、市の発表が0時を回る遅い時間になったのでハラハラしました。
勝因について、どのようにお考えでしょうか。
すべて応援していただいた皆さまのおかげです。日頃から、人つき合いを大事にするべきです。それも選挙のために人つき合いをするのではなく、選挙とは関係ないところで、普段から当たり前にお付き合いをさせていただき、私の人となりを知っていただけたことが大きいと考えています。
当選確実が出た日、ご自宅に帰って、最初にしたことは何ですか。
今回の選挙活動で苦労をかけた家族に、感謝の言葉を伝えました。
選挙を終えて、印象に残っていることを教えてください。
予想以上の票をいただきました。感謝とともに、期待されていると思い「身が引き締まる」思いでした。
選挙を通じて、ご自分が変わったなと思われる点があれば教えてください。
政治に対して、さらなる勉強が必要だと感じました。また、体力・精神力も必須です。
「議員になりたい」という気持ちだけでは当選できない
「将来は自分も市議選に挑戦したい」と考える政治家志望者や若手政治家に、何かメッセージをお願いいたします。
最初から政治に挑戦するのではなく地域活動、例えば町内会活動やボランティア、祭への参加、PTA、消防団といった活動を、自分ができる範囲でかまいませんので一生懸命行ってください。
そうすると、自分が出来ること、やらなければならないことが見えてきます。それから立候補を決めるべきだと思います。ただ「議員になりたい」という気持ちだけでは当選できないと思います。
まず、周りから認めていただくことが大切です。その上で、自分を支えてくれる方々のご協力をいただくべきです。
また、家族を大事にしてください。支えてくれるのはもちろんですが、支援していない方からの「心ない一言」があるかもしれません。「そのような事があっても、気にしないように」といった対応を事前に伝えてください。家族を守る事も、候補者の最優先事項です。
立候補を決意した後も、様々な事が起こります。その結果、悩んだりする事がでてきます。そのときは簡単な作業など。小さい事を少しずつ行い、一歩ずつ進んでください。 それでも心が滅入った時は、気分転換に思いっきり休んだり、別の事をしましょう。
嫌な事を言われたりしたら、「そんなのは、100人に1人」と思ってスルーして、応援していただいている皆さまの事を考えて、選挙活動の原動力に替えてください。悩むことは、誰でも通る道です。
とにかく、「心」と「身体」と「家族」を大切にして最後まで戦い抜くことが重要です。どれを犠牲にしてもダメです。当選してから良い仕事ができないと思います。
当選してからは、日々忙しいですが やりがいがあり とても楽しいです。だれかに市政(県・国)を任せるのではなく、「志」「チャンス」「支援者」がありましたら、是非、チャレンジしてください。
「選挙用品ドットコム」さんは、本当に親身になって対応してくれますので心強かったです。助かりました。
最後に、松本さんがこれから取り組みたいこと教えてください。
投票していただいた皆さんの期待にこたえるべく、日々勉強していこうと思います。
国内の共通課題の「少子高齢化・人口減少」に、どの自治体も懸命に取り組んでおります。
また地域活性化も、議員個人でできる事も、積極的に行っていきます。
お忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。
※ 取材日時 2018年3月
※ 取材制作:カスタマワイズ