「困ってる方の居場所」を求めて初出馬!やると決めたら人の和で拡大の選挙に・・・

「困ってる方の居場所」を求めて初出馬!やると決めたら人の和で拡大の選挙に・・・

2016年4月17日、坂戸市議会議員選挙で初当選された田中えいさんに、お話しを伺いました。

インタビュー内容

    立候補のきっかけ

    私はサロン運営や民生委員、母子サポートなどで高齢者や子育て世代のママたちと日々接していました。そんな中、いつも使っていた学校の教室が閉鎖になりサロンが開催出来なくなってしまう。「困っている方の居場所がなくなる」という状況になってしまいました。若いお母さんたちの悩みを聞いたり、独居の高齢者との交流から切実な声を聞いていて、この声を政治に反映させるためにも女性が市政に参加しなければと思い立ちました。

    活動のはじまり

    田中えい

    準備は12月頃から始めました。ぎりぎりまで民生委員と母子保健の活動の引き継ぎをしていました。
    その後は御社の本「28歳で政治家になる方法」を参考にスケジュールを立てました。

    サポートする方はどのくらいいらっしゃいましたか?

    サポートは、はじめは5~6人。民生委員は政治活動をしてはいけませんので、一緒にサロンをしていた仲間と活動をはじめました。それが、1月の発足式の時には100名の方が集まって下さるまでになりました。

    地場作りはゼロからのスタートだった

    どうしてそんなに増やすことができたのですか?

    地域の皆さまのサポートが大きかったです。 実は、はじめ組織作りには苦労したんです。私の地元の自治会ではしばらく立候補する人がいなかったのでゼロから組織をつくらなければいけなかったんです。断られても繰り返し訪問しお願いをしました。
    それから後援会会長のサポートもありました。PTAや民生委員の時から活動を見ていて下さった方で、元市議で地元の「名士」と言われる方でした。実は初めすごい人とは知らず明るい方だなと思いながらいつもお話ししていたんです。その方のサポートを頂くことができたのは運がよかったです。田中えい

    目の前のことに全力をつくすこと、人とのつながりを大切にした活動

    どのような選挙活動をおこないましたか?

    5:15~6:20に駅立ちをし挨拶をしました。2月頃からはもともとそこでボランティアをしていた方々と一緒に周辺のゴミ拾いもおこないました。6:30~6:40はラジオ体操の参加(主に3ヶ所)です。曜日ごとに場所を変えてラジオ体操に参加しました。その後、土手を歩きました。その他の時間でポスティングと挨拶まわりをおこないました。挨拶まわりは子育て世代や高齢者が集まっている場所(集会、コーラスグループ、敬老会、ラジオ体操など)へ訪問しておこないました。とにかくこれらを毎日行いました。

    田中えい土手を歩くときはお手伝いして下さる方と一緒に歩きました。赤い本人たすきをつけて挨拶しながら、すれ違う中学生に「本人って何?」と言われながら(笑)毎日歩きました。たすきはとても目立ってよかったです。一緒に歩いている方は、犬の散歩などで歩いている方たちに知り合いが多かったので、ご紹介いただき挨拶して名刺をお渡ししました。毎日歩いているとだんだん顔を覚えていただけるので、顔見知りになってご挨拶をして名刺を渡して、そうやって毎日歩きながら人の輪が広がりました。

    それから、ラジオ体操や、老人会、コーラスグループなど集会に顔を出してご挨拶もしました。そこで紹介をいただいて又その先に会いに行ってご挨拶することを繰り返しおこないました。ここでも大きく人の輪が広がりました。

    ポスティングはだいたい週末に8人から10人くらいのチームでおこなっていました。袋に地図とマーカー、ちらし、缶コーヒー、茶菓子を入れて出かけました。発足会の後、1ヵ月で1万5千枚を配り終えました。田中えい

    私の活動のスタートは12月でしたが、他の方は3月頃から駅立ち等を始めていらっしゃいました。皆さん後援会や組織がしっかりしていたので、その面の活動は私よりも早かったと思います。私は組織がなかったので、自分にできること「人の輪をひろげて認知を上げる活動」をとにかく一生懸命、誰よりも沢山おこないました。選挙活動の最後の方で、ラジオ体操に顔を出すと「○○さんが挨拶にきたよ、でも私はあなたに決めてるから大丈夫よ」と言って頂くことがありました。訪問活動を早くから始めて、繰り返し訪問していたからこそ私のファンになってくださったと思います。活動が遅れていたら二番煎じになってしまったでしょうし、ファンにはなって頂けなかったとおもいます。もちろん、大丈夫と言われても定期的な訪問は欠かしませんでした。

    他の候補者について

    今回の選挙は20の議席に23の立候補でした。新人は8名、女性は5名でした。同じ女性候補者との差別化を意識して、選挙用品ドットコムさんにお手伝い頂き、ポスターはスタイリッシュなできる女系のものにしました。色は黄色を使いましたが、色も周りの人にとても好評でした。ポスターのキャッチコピーは、二転三転しましました。田中えい

    一度は決めたのですが、その後差別化に悩んだので選挙用品ドットコムさんに相談しました。初め『人の輪づくり応援団 「女性」をもっと市政に!』というコピーでした。でも「女性」だけだと個性が見えにくく差別化できていませんでした。そこでキャッチコピーを変えることに決め、民生委員での経験や子育て支援の実績をアピールできる『医療と介護のプロ』か『子育て応援!』の2つに絞りました。最終的に選挙用品ドットコムさんからのアドバイスもあって『医療と介護のプロ 民生児童委員8年 子育て訪問指導6年』というキャッチコピーに決定しました。

    図:キャッチの改善案
    初案:『人の輪作り応援団 「女性」をもっと市政に!』どんな女性か姿が見えない、差別化できていない
    2案:『医療と介護のプロ』か『子育て応援』どちらにするかで悩む 余分な情報をそぎ落とし、内容を絞り込み自分の強みを押しだすキャッチコピー案に変更しプロ(選挙用品ドットコム)の意見をきく
    最終案:『医療と介護のプロ 民生児童委員8年 子育て訪問指導6年』ひと目でアピールできる強みを表現。さらに具体的な実務を年数と合わせて表現することでプロフェッショナルであることをアピール。

    選挙用品について:たすきは長時間身につけるものなので軽い、フィットするなど負担が少ない物を選ぶべき!

    もともとインターネットでお買いものなどはしていました。自分の好きなタイミングで返信等すればいいので時間の拘束がありませんし、なかなか家から出られない時に探す手間が省けて素早く手に入ります。選挙用品ドットコムさんはネットでみつけて、ホームページ等にある実績を見て、不安もなくお願いしました。対応も素早く時間短縮になりましたし、おかげで他のやらなければならない事に集中することができました。

    田中えい名刺は本当に使えました。土手を歩きながら知り合いにご挨拶をするので、大きなパンフレットだと渡しにくいのですが、名刺ですからポケットに入れていただけます。土手を歩くときは赤いたすきをかけて名刺を持って出かけました。
    たすきは赤くとても目立ちましたし、とても丈夫でフィット感もあってよかったです。たすきは長時間身につける物なので、軽い、フィットするなど負担が少ない物を選ぶべきですね。それに、毎日つけて歩いていましたがへたったりすることなくとても丈夫でした。本人たすきから名前入りに変える時に譲渡式までしたんですよ(笑)。お手伝いしてくださる方も本人たすきが名前入りになる瞬間というのは感慨深いものだったようです。

    今回、一番最初にお願いしたのがポスターでした。初めは「女性をもっと市政に」というキャッチコピーだったのを、直前になって「医療と介護のプロ」に変更しました。アドバイスいただいて経歴の似ている候補者との差別化ができました。ポスターは、裏全面がシールになっているものだったので、公示日に18人ほどで一斉に張ったのですが驚くほど早く張り終えることができました。

    田中えい立て看板は目立つものだったのと、立てた場所も目立つ所だったこともあって、よく「見たよ」といっていただきました。上部に私の顔があるので「えいちゃん(私)が立ってた」といわれました(笑)

    初めのころ選挙用品の手配をひとりでして、自分ひとりでなんでも決めていたのでとても孤独でした。その時に窓口の方に相談に乗って頂いて、背中を押して頂けたことがとてもうれしかったんです。
    ちょうど年末年始の頃にいろいろな選挙用品の手配をしていたのですが、対応や確認がとにかく早くて助かりました。こちらも変更につぐ変更をお願いしてしまったのですが、素早く親身になって対応してくださいました。
    さすが選挙のプロってそういうところでも感じました。

    田中えい

    人の輪で運動の拡大・人との縁を大切にした

    活動でダイエット効果!?
    人の紹介を頂く場合は、はじめに1人では訪問しないことです。誰かと一緒に歩いて知り合いがいたら紹介いただきます。そこで知り合った方に次訪問してまたご紹介頂きます。知り合い同士の信頼関係があるところからスタートになりますから、紹介される方にも安心していただけます。人が集まっているいろんな場所に訪問しました、そして同じ場所に何度も足を運びました。ただあいさつだけではだめです。知り合いからの声かけ、誰かからの紹介、あの人が言うんだったらというふうに縁をつないでいきました。紹介いただけるとなったら、また今度おねがいしますとは言いませんでした。すぐその場で連絡先をうかがい次のアポイントをとりました。口約束だけにならないようメールアドレスと連絡先をききました。いつも携帯電話とスケジュール帳、そして名刺を携帯していました。お会いした時に名刺を渡したり、リーフレットや後援会入会案内をお渡ししました。同じ場所に1度だけではなく何度も訪問していましたので、選挙の後半になると、「どこにでもいるね」と言われるようになりました(笑) もともと赤ちゃんのいるお宅を訪問したり、民生委員の人とのつながりもあり、そこでの信頼関係から縁がつながっていったことも大きかったですね。

    田中えい選挙まで残り1ヵ月となった時、変えたのは駅立ちの場所とラジオ体操に伺う場所を広げたことです。駅は大きな駅が3つありましたので出口を変えたりしながら立ちました。
    わたしはフットワークが軽いことが強みでしたので色々なところに行きました。長丁場というよりは駆け抜けたという感じです。
    毎日歩いていたので5キロ痩せてダイエットにもなりました(笑)どんどん元気になって、最後には選挙カーの前を自転車で立ちこぎしていました(笑)

    投票日はやりきった晴々した気持ちで迎えました。落選の不安がないわけではなかったのですが、できることはすべてやりましたので、結果を楽しく待つことができました。
    知らせは事務所で家族と仲間たちと20名程で聞きました。みんなで水で乾杯して、隠していた花束をもらって、楽しかったねと言いあいながらその日は別れて、自宅に帰って休みました。

    勝因は、楽しくやったこと

    私は選挙と向き合った時1つのスタンスを決めました。それはとにかく楽しくやるということです。楽しく活動していたから人の輪が広がったように思います。まわりの仲間たちもみな明るかったですし、期日前も土手で沢山のひとから声をかけられました。うぐいすは急きょプロの方にお願いしたのですが、その方たちもとてもノリのよい方たちでしたし、「こんな楽しい選挙事務所は初めてです」と言ってくださいました。

    選挙を通じて変わったこと

    市内のことがとても良く分かるようになりました。くまなく回ったので町のことがよくわかりましたし、おかげさまで地元のことがよく分かるようになりました。これは本当に貴重な体験でしたし、わたしの政治家としての財産にもなりました。

    将来の政治家志望、若手に向けて

    悩んでないでとにかく体を動かすことだと思います。とにかくやってみる。やる価値はあると思います。仲間ができるし、とても良い経験になります。

    今後の活動について

    組織作りは継続して行っていかなければいけないと思っています。自分の政策作りと、後援会作り。子供の安全安心のために地道な活動を続けていきたいと思います。

    まとめ

    とにかく楽しく活動できました。初めてのことだったのと、組織作りもゼロからだったので時間が必要でした。人の輪を広げていく活動だったのでそれにも時間が必要でした。まったくの素人の私には選挙用品ドットコムさんのスピードとアドバイスが大変助かりました。選挙運動はゼロからのスタートでしたが、おひとりおひとりの言葉を直にきいて意見をすくいあげることができたことは自負しておりますし、超高齢化社会に備えての健康長寿政策や、子育て支援を提言し、一人で悩まなくて済む地域づくりを目指します。
    ここからが本番です。

    本日はお忙しい中、ありがとうございました。

    ※ 取材日時 2016年6月