■選挙体験記 - 田村 謙介 鳥取県・米子市議会議員に聞く


「この交差点、通るの楽しみ」。田村謙介候補(当時)の“あいさつ立ち”で、笑顔になる人は少なくなかったそうです。コストを抑え、知恵と人の縁で戦った2度目の「サラリーマンの出馬」について伺いました。

もくじ 
  1. 1.サリーマン生活の傍ら、2度目の市議選で初当選
  2. 2.あいさつ回りの際の「意識の違い」が、当落を分けた?
  3. 3.落選経験をどうやって当選に結びつけたか
  4. 4.「俺らで『けんち』を当選させようぜ!」
  5. 5.支援者にとって選挙は「お祭り」。参加して楽しめる工夫を
  6. 6.効率考え、自転車であいさつ回り
  7. 7.「朝、交差点に立ってましたね。頑張ってください」
  8. 8.「この交差点、通るの楽しみ」
  9. 9.「四隅(よすみ)作戦×連呼」で、顔と名前を浸透させる
  10. 10.「リーフレット、具体的な政策の列挙がいいね」
  11. 11.ムダ・無理な営業は一切なし。「サラリーマンの出馬」にはありがたかった
  12. 12.サラリーマン生活で磨いた「知恵・スキル・人の縁」で1,702票!初当選!
  13. 13.「お金をかけなくても選挙はできます」
  14. 14.リーフレットに列挙した政策を一つ一つ潰していく



■ サラリーマン生活の傍ら、2度目の市議選で初当選

--  まず、自己紹介からお願いいたします。

米子市議会議員 田村謙介、生まれも育ちも米子市の49歳です。2014年6月、政治とは無縁の家庭で育った私が、サラリーマン生活の傍ら、2度目の市議選に挑戦、初当選させていただきました。

-- 出馬までの経緯をお聞かせください。

サラリーマンとして、銀行、医療、福祉業界での勤務経験を積んだり、外資系の金融機関に籍を置いたりする一方、国際交流ボランティアグループ代表を務めてきました。このように多様な経験を重ね、複眼的な視点でふるさとを見つめるようになると、米子市の課題がいくつも目につき始めました。「なぜ、手を打たない」と歯がゆい思いを続けるぐらいなら、市議になって、今日まで培ってきた知識や経験を活かして、課題を解決し、郷土のために尽くしたいと、出馬を決意しました。

■ あいさつ回りの際の「意識の違い」が、当落を分けた?

-- 初出馬された2010年6月の市議選は、惜しいところで落選されました。

はい。敗因は、ハッキリ言って選挙に対する知識、準備不足です。選挙はリーフレットを配って施策を気に入ってくれた人が投票してくれる、他の候補より具体的な施策を訴えれば差別化できて、あわよくば当選できると考えていたので、周囲の方に支援を頼むこともなく選挙についての勉強も不十分なまま突入した感じです。

2月頃までは、選挙の準備は直前の1週間ぐらいで済ませるつもりだったんです。会社の理事長から「それじゃ、遅すぎるぞ!」と言われ、未消化の有給休暇をすべて使い切ることで直前に40日の準備期間を持つことが出来ました。こんな調子ですから充分な準備もできず、地元のあいさつ回りの時には「遅すぎる!」と驚かれたり、呆れられたりしました。選挙ポスターも自分たちで貼るなんて告示後に知ったんですよ(笑)



-- 田村候補が落選した選挙と当選した選挙の主な違いを表(「ここが違った!勝った選挙、負けた選挙」)にまとめさせていただきました。気になったのが「あいさつ回り」。あいさつ回りの軒数やリーフレット配布数だけ見ると、あまり違いはないようですが

私の意識が違いました。初出馬の時のあいさつ回りは、策を練る時間もなく、ただ回っただけ。再出馬の時は、何をどう訴えていくかじっくり考え、訴えるべきことを意識して、あいさつ回りに臨みました

-- 同じあいさつ回りでも、意識が違うと結果は変わってくるようです。再出馬で、具体的に何をどう訴えていったのかについては、これから伺っていきます。

■ 落選経験をどうやって当選に結びつけたか

-- それでは、落選の経験を活かし、再出馬にどう挑まれましたか。

サラリーマン生活と出馬を両立させなければならないので、コストをかけずに、これまで培ってきた「知恵・スキル・人の縁」をフル活用して効率的に戦おうと考えました。

具体的には、「尚徳中学校区代表として出馬する」ことを地域の方に訴えながら、知人、友人達の力を借りた後援会入会案内リーフレットの配布、あいさつ回りやあいさつ立ち(交差点立ち)に力を入れていくことにしました。


-- 「尚徳中学校区代表として出馬する」ことを地域の方に訴えるとは、どういうことでしょう。

私の地元である五千石地区と隣接する尚徳地区、成実地区を合わせた3つの地域を尚徳中学校区といいます。 実は、新聞などで、2014年の市議選出馬予定者の顔ぶれを調べたところ、尚徳中学校区から出る候補者は、私だけになりそうだと分かりました。もし私が唯一の候補者なら、地元である五千石地区代表としてではなく、尚徳中学校区代表として出馬したほうが地域全体のためにいいのではないかと思いました。
もし、私がたったひとりの候補者であるにもかかわらず、五千石地区代表として出馬すると、「(同じ尚徳中学校区なのに)尚徳地区、成実地区は関係ない」と言っているような印象を与えかねず、地区同士の関係に良くない影響が生じる恐れがありました。


-- なるほど。それでは尚徳中学校区全体からの支持を集めやすくするために、どうされましたか。

地元、五千石地区の自治連合会ではなく、居住地区自治会の推薦のみお願いしました。 また、地域の名士に後援会会長を依頼せず、私自身が後援会長職に就き、ボランティアスタッフは有志のみとしました。

それから、尚徳中学校の卒業生であることをアピールするために、中学校時代の同窓生にボランティアスタッフをお願いし、五千石、尚徳、成実地区に住んでいる同窓生に満遍なく参加してもらい、それぞれの地域でクチコミをしてもらいました。
さらに、私は、尚徳中学校区であいさつ回りをする際、必要に応じ、「(尚徳中学校区の声を議会に届けるために)尚徳中学校区の議席を守る」という3地区に共通する目標について触れました。私の尚徳中学校区代表としての姿勢や、この地元が他候補の票田として利用されることの無いように3地区が同じ目標を掲げ、ひとつにまとまる必要性を伝えるためです。

-- 3地区出身のボランティアスタッフを揃えた陣営にしたり、大義名分「尚徳中学校区の議席を守る」を示したりするなど、尚徳中学校区民の気持ちを配慮することで、ひたすらお願いして回るより、ずっと効率的な支持集めが可能になりました。手応えはいかがでしたか。

非常に良かったです。年代に関係なく「尚徳中学校区の議席を守る」話にうなずかれる方は多く、尚徳中学校区代表として皆さんに受け入れていただけたように感じました。


■ 「俺らで『けんち』を当選させようぜ!」

-- ボランティアスタッフは、同窓生中心だったと伺いました。共に活動されてみて、同窓生スタッフの特長はどういう点だとお考えですか。

利害関係なく純粋に私を応援してくれるところでしょうか。
先程お話しましたように、初出馬の時は、同窓生たちにも声を掛けませんでした。選挙が終わってから、友人達に「なんで、言ってくれんかったん(言ってくれなかったの)」と随分、怒られました(笑)。
そういう反省から今回、ボランティアをお願いしたんです。クチコミの他、知り合いの方に後援会入会案内のリーフレットを配ってもらいましたが、おかげで本当に裾野の広い配布ができたと思います。

みんな50代も近くなり、子育ても終わり、会社で役職に就いたり、、、そんな中でもう一度、学生時代のように、上下関係のないフラットな仲間が集まって、ひとつの目標を一緒に追いかけてみたい。まるで青春時代をもう一度味わうかのような、そういう気持ちに「選挙」がぴたっとハマったのかもしれません。「俺らで『けんち(田村さんのニックネーム)』を当選させようぜ!」と一致団結して熱心に手伝ってくれました。選挙カーに乗ってくれた同窓生が知り合いの方に「この人、私の大事な友達だけん(だから)頼むよ!」と言ってくれてる姿に思わず涙が出そうになりました。本当にありがたかったです。

■ 支援者にとって選挙は「お祭り」。参加して楽しめる工夫を

-- 同窓生スタッフに気持ちよく活動してもらうために、注意していた点があれば、お聞かせください。

同窓生に限らず、選挙を手伝ってくださる全ての方に対し、気をつけていることがあります。選挙を楽しんでいただくということです。
以前、初出馬をサポートしてくれた知人が、落選が決まった時、さみしそうに「“田村祭り”が終わったな」と言ったんです。それを聞いて「そうか、支援してくれる人からすると、選挙は一生懸命候補者を担ぎ上げるお祭りみたいなものか」と思いました。それならばもっと関わってもらって、自分たちのお祭りにしてもらったほうが楽しんでもらえるはずだと気付いたんです。

実際、再出馬でいっしょにあいさつ立ちをしてくれた同窓生スタッフは、「じゃぁ、私はあっちに立って手を振るね!」「さっき車で通た人、知り合いの○○さんじゃない?」「ほら!手を振ってるでしょ!ちゃんと見てよ!」と、遠慮ない言葉で楽しそうに手伝ってくれました。そこで、私も中心的な女性スタッフ3人組は「同窓生ガールズ」、私を応援してくれるための同窓生の集まりは「けんち応援同窓会」と名づけたりなどして、みんなに選挙を多少なりとも楽しんでもらえるよう工夫しました。私も事務所開きや出陣式、選挙カーで同窓生に突然の無茶ブリをしましたが、嫌な顔をせずに聞いてくれるのも同窓生ならではですね(笑)

今回の選挙をきっかけに、疎遠だった同窓生同士がFacebookやLINEでつながり合って、次のイベント企画を話し合うなど、昔のように楽しい時間を過ごせるようになりました。私も選挙応援で集まった同窓生たちが談笑している様子を見ると本当に「選挙に出てよかった」と思います。

■ 効率考え、自転車であいさつ回り

-- さて、ここからはあいさつ回りや、あいさつ立ち(交差点立ち)について伺っていきます。まずあいさつ回りについてお聞かせください。

選挙の約2カ月半前にあたる4月初旬ぐらいに、地元自治会による「田村けんすけを励ます会」を開いていただき、以降、尚徳中学校区を中心にあいさつ回りを始めました。
地域の清掃活動終了後に集まった皆さんにごあいさつしたり、知り合いの自治会長さんに、お花見の場に呼んでいただき、ごあいさつすることもありました。しかし、あいさつ回りの基本は、自転車で地域を回り後援会入会案内リーフレットを手渡すスタイル。地域を役員さんたちと一緒に歩き回るよりもスピーディーに回れるからです。

■ 「朝、交差点に立ってましたね。頑張ってください」

-- あいさつ立ちについてはいかがですか。

朝のあいさつ立ち
選挙前1カ月を切った5月後半から、あいさつ立ちをスタート。あいさつ立ちは、尚徳中学校区でもっとも交通量の多い交差点で、平日の朝のみ実施しました。2回ある朝のラッシュ時間帯に、その後に続く交通量がやや増える時間帯を合わせ、1日当たり1時間半程度、日替わりの3パターンで実施しました。

-- あいさつ立ちの時間帯は3つあるとのお話ですが、具体的にいつですか。また、それぞれの時間帯でどういう層が移動しているようでしたか。

1つ目は6:40〜8:00頃で尚徳中学校区から遠方まで通勤されている方、2つ目は7:00〜8:30で、比較的近距離のエリアに通勤されている方、最後の7:30〜9:00は通勤者の他にリタイヤされて病院に通われている方もいらっしゃいました。3つの時間帯を押さえた結果、朝のマイカー通勤・通院層にはかなり幅広くごあいさつできたかと思います。

-- 初出馬の際にも、朝のあいさつ立ちは実施されましたか。

ええ。しかし、当時は7:30〜8:30の時間帯だけ行っていました。初出馬の時は自分の通勤時間を中心に考えていたので、他にも交通量が増える時間帯がありうることに思い至らなかったんです

-- 1つの時間帯だけだと、アピールできる層は限られてしまいましたね。あいさつ立ちを初出馬と再出馬で比べた場合、実施時間帯以外に違いはありますか。


ないですね。どちらも政治活動中は、タスキ・ノボリはなし、選挙運動に入ってからタスキを付け、「笑顔で手振り」スタイルでした。初出馬でも、再出馬でも、あいさつ立ちへの反応は早かったし、良かったんです。
今回のあいさつ立ち初日の夜にさっそく「今朝、交差点に立ってたんだって?」と声をかけられたり、開始から数日後、あいさつ回り先で「朝、交差点に立ってましたね。頑張ってください」と言われたりしました。
当初、交差点に立って「笑顔で手振り」の私に気づいたドライバーさん達は、「何やってんだ?」という表情でしたが、次第にクラクション、会釈、手振りなどで応えてくださるようになりました

ただ、反応は、2度の選挙とも、あいさつ立ち開始から1週間ぐらいまでは右肩上がりに増えましたが、2週目に入る頃からは横這い状態になりました。その代りにいつもの顔が何時ごろに通過するのかが分かり、しっかりと目線を合わせてお見送りできるようになりました。

■ 「この交差点、通るの楽しみ」

-- 再出馬の際、選挙運動に入ってからのあいさつ立ちは、どのように実施しましたか。

これまでのあいさつ立ちに、より人目を引く演出をして実施しました。私たちの陣営は、選挙運動用あいさつ立ちを「四隅(よすみ)作戦」と呼んでいました(笑)。

-- 楽しそうですね。「四隅作戦」が具体的にどういうものだったのかお聞かせください。

「四隅作戦」は、日を追うに連れて、私といっしょにあいさつ立ちするスタッフ数を増やすというもの。最後は人数が多すぎて、交差点の四隅に立たざるを得ないから「四隅作戦」(笑)。

四隅作戦は、それまでと同じ交差点で、いつもの朝の時間帯に、17:00〜18:30の時間帯を加え、一日2回実施しました。最初は私ひとりで始めて、だんだんと手振りスタッフを6人にまで増やした後、一旦人数を減らし、そこからまたじわじわ増やして最終日には12人〜13人が四隅に散らばって立ちました。
通勤・通学などで毎日交差点を通る皆さんは、だんだん人数が増えていくので、興味を引かれて注目してくれました。嬉しかったのは多くの方が、笑顔を見せてくださったこと。「明日は、どうなるの?」「次は何人になるの?」「この交差点、通るの楽しみ」と声を掛けられることがよくありました。さらにもう1点良かったのが、車両からの反応の良さから、私のボランティアスタッフ達も楽しんで参加してくれたことです。また、そんな変わった光景ですから他陣営と比べると、けっこう目立ったと思いますよ(笑)。





■ 「四隅(よすみ)作戦×連呼」で、顔と名前を浸透させる

-- 四隅作戦は、新たなコストは発生しないし、シンプルな演出ですが、有権者の注目を集められる選挙運動です。有権者や、スタッフが、笑顔になれる点もいいですね。
しかし、このユニークな作戦と「田村けんすけ」候補をどうやって結びつけましたか。有権者に作戦を楽しんでもらっても、田村候補の顔と名前を覚えてもらわないと、投票につながりません


スタッフは全員お揃いのジャンパー姿で、私だけがシャツにタスキ姿。交差点を通り過ぎる時、大抵、私に視線が集まり、顔とタスキの名前に目が留まります。後に続く、もう一つの作戦で顔と名前をよりしっかり覚えてもらいます。

-- 「顔と名前をよりしっかり覚えてもらう」作戦とは。

「四隅作戦×連呼」で顔と名前を浸透させる
私やスタッフ達は、18:30頃にいつもの交差点でのあいさつ立ちを終え、残り時間ホームグラウンドである尚徳中学校区を回ります。

この頃には、先程、交差点であいさつ立ちを見かけた尚徳中学校区の方たちも、帰宅しています。あいさつ立ちを見かけた方の頭の中には、まだ、四隅作戦の様子、私の顔や名前が残っています。

このタイミングで「地元の田村」を連呼しながら地元を回るので、「さっき立ってた人」→「地元候補者」→「田村けんすけ」といったイメージを深く浸透させられるというわけです。先ほどの四隅作戦の余韻が残っているためか、連呼に応えて手を振ってくださる方の割合は、通常より高かったですね。 漫然と連呼だけするより、効果があったと思います。

-- これなら、有権者に顔と名前をしっかり覚えてもらえそうです。


■ 「リーフレット、具体的な政策の列挙がいいね」

-- ここからは選挙用品について伺います。選挙用品について、有権者の反応などはいかがでしたか。

多くの方が、後援会入会案内リーフレットに目を通し、「具体的な政策を列挙しているのがいい」とコメントしてくださいました。

そもそも、リーフレットが多くの方の目を引いたのは、「打って出る!」というキーワードを使ったからだと考えています。
「打って出る!」には、“リスクを取ってでも前に出て活路をひらく”意志が感じられる。このキーワードの力強さが人目を集めたんです。
また、列挙した政策の裏付けは、私の経歴。積み重ねた経験があるから、これだけの政策を実行できると伝えるために、「銀行/医療/福祉の勤務経験を市政に活かす!」とリーフレットに書きました。文字数は増えますが、「打って出る!」で、まず視線をとらえ、具体的な政策と経歴で説得力あるご提案をする。この流れで「いいね!」をいただけたんだと思います。

選挙活動中には街宣先で「たくさん見てきた中で、あなたのリーフレットが一番まともだ!」と、お褒めの言葉を頂きました。本当に嬉しかったですね。


-- 「打って出る!」「銀行/医療/福祉の勤務経験を活かす」は、ポスターにも共通しているキーワード、キーフレーズです。

ええ。ポスターは、選挙用品ドットコムさんに、キーワード、キーフレーズ入りのポスター案を何点か出してもらって決めました。デザイナーさんが、こちらの要望に応じてスピーディーに案を出してくれるので助かりました。





■ ムダ・無理な営業は一切なし。「サラリーマンの出馬」にはありがたかった

-- 選挙用品ドットコムの対応全般についてはいかがですか。

今年、正月に頂戴した年賀状には「ああ、やられた!」と思いました。 毎年ではなく、選挙年に送ってきてくれたのがニクイですね(笑)。最小限の経費で目的を果たす姿勢は、「サラリーマンの出馬」に共通していますし、こういうポイントを押さえた姿勢は私に合いました。初出馬で選挙用品ドットコムさんにお世話になったのは4年前。今回、年賀状でリマインドしてもらって選挙用品ドットコムさんとの「縁(えにし)」みたいなものを感じました。

一方で、私には潤沢な予算がないとご理解いただいているので、選挙用品ドットコムさんからのムダ・無理な営業は一切なし。これはありがたかった。
時々、候補者の方が、票田のひとつと考えて、地元の印刷会社さんに選挙用品を発注する話を耳にします。こういう場合、イーブンな関係にはなれないもの。結局、「お付き合い」で余計なものまで買うことに。コストと時間を睨みながらの「サラリーマンの出馬」には合いません

■ サラリーマン生活で磨いた「知恵・スキル・人の縁」で1,702票!初当選!

-- 田村候補は、再出馬された2014年6月22日の米子市議会議員選挙で1,702票を獲得、見事当選されました。勝因をどうお考えですか。

まず、周囲の皆様に支えていただいたことです。
出陣式で「初戦の失敗から学びます」と、格好つけずに自分の至らなさを認めました。周囲の方々も「それなら支えてやろうか」と思ってくださったように感じます。これまでお話ししてきましたように、中学校の同窓生をはじめ、大学OB会、ボランティアグループのメンバー、会社、友人、知人、家族、親戚と多くの皆様に「サラリーマンの出馬」を支えて頂きましたが、このように過去の反省を表明した姿勢が受け入れられたんだと思います。

それから、限られた時間と予算の中で、効率的に効果を出すにはどうすればいいか、考えを重ね活動したこと。おかげで、尚徳中学校区の代表として認めていただいたり、四隅作戦で有権者の方に「地元の田村けんすけ」を印象付けたりできました。

■ 「お金をかけなくても選挙はできます」

-- 「サラリーマンの出馬」を検討中の方にメッセージをお願いいたします。

お金をかけなくても選挙はできます。だからどんどんチャレンジしてください。
「500万円ないと戦えんぞ」「1,000万円は用意しないと」…。私も様々な声を頂戴しましたが、結局、初戦、再戦ともに選挙用品は50万円程度で済みました。どうしてもプロの手を借りなければならないもの以外、例えば選挙カーなどは、ネット通販やオークション&DIYで看板を自作するなど、工夫次第でかなりコスト削減できました。私の手作り選挙カーは「お金をかけない政治」をアピールするのにも一役買ったようです。「選挙はお金がかかる」という、一昔前の常識に振り回されて、有能なみなさんが夢をあきらめるのはもったいないです。 がんばってください!

■ リーフレットに列挙した政策を一つ一つ潰していく

-- 最後に今後の目標をお聞かせください。

具体的な政策は後援会入会案内リーフレットに列挙してありますので、これを一つ一つ潰していくように議会で質問をしていきます。支援者、有権者の皆さまとお約束したことですので、曖昧ではなく具体的に米子市の変化を実感していただけるような議員活動をしていきたいですね。

-- お忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。


【編集後記】
サラリーマン生活との掛け持ちだった田村候補の選挙。「知恵・スキル・人の縁」で結果を出されましたが、もう1点、田村候補の「遊び心」も厳しい「サラリーマンの出馬」に、ゆとりを与えていたようでした。
朝のあいさつ立ちは、胸ポケットのスマホから流れるクラシックがBGM。大盛り上がりの曲の時には、手振りが指揮者のようになってしまうこともあったとか。ユニークな四隅作戦も、有権者、ボランティアスタッフとともに、楽しまれていました。

田村候補の、「何かしら楽しめる要素を加えて難題を解決する」センス。これをぜひ市政に活かして、一層いきいきした米子市に変えていっていただきたいと思います。


※ 取材日時 2014年7月